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粘土の接着方法とおすすめ接着剤

eyechatch clay binding

粘土同士が離れないようにくっつけたい。

固まった粘土を別の素材にくっつけるのには何がいいの?

粘土作品で悲しい出来事でよくある「粘土で作ったパーツが取れる」という現象。

このトラブルにはできるだけ出くわしたくないですよね。

ここでは、粘土を接着する為の方法と最終手段のおすすめ接着剤を紹介します。

目次

乾いていない粘土の接着方法

粘土同士をくっつけるコツ

 粘土同士をくっつけるには「接着面を荒らすこと」がどの粘土にも有効な手段です。

 それぞれの粘土のくっつけたい面をつまようじや千本針などでこすり、凹凸をつけることを「荒らす」といいます。

 この荒らした面に粘土を水で溶いてペースト状にした液(ドベ)を接着剤代わりにしてくっつけることで、乾いた後の接着力がとても強くなります。

 接着面を荒らしておくと、接着面の表面積が広くなり、接着面が平らなまま接着するよりも強固に接着することができます。

 また、乾いていない状態の粘土をくっつけると、接着剤などを後付けした感じがなくなり、一体感のあるきれいな仕上がりになるのでおすすめです。

粘土と他の材料のくっつきやすさとコツ

 粘土と他の素材をくっつける場合は、どうしても相手の素材のくっつきやすさが影響してきます。

 水性の粘土を使用する場合、接着のしやすさは大体以下のようになります。

  • 接着しやすい:木、紙、布、麻などの吸水性の高い材料
  • 接着しにくい:発泡スチロール、発泡ウレタンなど凹凸のあるが吸水しない材料
  • 接着しない:PE、PET、PP、シリコーンなど平滑で水を吸わない材料

 PEなどを使用していても、凹凸の加工がされていたり、樹脂材料全体を覆ってしまうような作品の芯材として使ったりする場合は使用可能です。

 接着したい場合、水性の粘土では接着面に水をつけたり、前述したドベなどをつけたりすると粘土の状態でくっつけるよりも良くくっつきます。

 軽量粘土や樹脂粘土の一部では、吸水性の少ない材料にも接着できる材料もありますが、接着している面積によってははがれてしまう恐れもある為、あまりお勧めできません。

 接着しにくい素材、接着しない素材にどうしても作品を接着したい場合は、乾いてから接着剤を使ってくっつけましょう。

作品の接着部分に強度が欲しいときは

 作品的に接着面が狭く、どうしても取れやすい構造になってしまう場合は、粘土に液体の糊を混ぜたもので接着すると、接着の違和感を軽減したまま、接着力を強めることができるのでおすすめです。
 紙粘土や石粉粘土、木粉粘土ではでんぷんのり、軽量粘土では液のり(PVAのり)、樹脂粘土では木工用ボンドを混ぜると、硬化後も違和感が少なくなるかと思います。

乾いた粘土の接着方法

乾いた粘土同士をくっつける方法

 紙粘土、石粉粘土、軽量粘土、土粘土(水粘土)など、水にぬれると再度やわらかくなる粘土は、粘土自体の接着性で乾いた粘土同士をくっつけることが可能です。

 パーツ同士のくっつけたい部分を水で濡らし、粘土状になる手前程度になったら双方を接合させて乾燥させると、それぞれのパーツをくっつけることができます。

 粘土だけでくっつけることができるので、接着箇所が悪目立ちせず、自然に仕上がるのが良い点です。

 しかし、特に乾いた者同士をくっつけると接着強度が弱くなりがちです。
 接着強度が欲しい場合や簡単に接着したい場合、樹脂粘土、ポリマークレイなどを接着したい場合、乾いた粘土と他の素材をくっつけたい場合は次に説明する接着剤を利用すると良いです。

乾いた粘土の為のおすすめ接着剤

乾いた粘土をそのまま接着したい場合、粘土の種類やくっつけたい素材によって合う接着剤が違ってきます。

粘土の種類とくっつける相手によって異なる接着剤をお勧めします。

軽量粘土同士、樹脂粘土同士、もしくは吸水素材との接着

木工用ボンドがおすすめです。

黄色いパッケージでお馴染みのコニシ木工用ボンド。
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紙粘土、石粉粘土、土粘土+陶器などの多孔質への接着

陶器が接着できるタイプの粘性の高い接着剤がおすすめです。

陶器にも使えるエポキシ樹脂系接着材。
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ポリマークレイ同士の接着

使用したポリマークレイメーカーより出ている液体タイプのポリマークレイがおすすめです。

FIMOシリーズのポリマークレイの接着に。液体タイプのポリマークレイ。
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スカルピーシリーズの接着などに。液体タイプのポリマークレイ。
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乾いた粘土全般とスチレン、スチロール系以外の素材

Gボンドシリーズが汎用性が高く、おすすめです。

接着面が隠れやすい部分に。汎用的に使える接着剤。
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目立つ場所や接着剤のはみだしが気になる場所に。透明タイプの汎用接着剤。
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まとめ

 粘土の接着方法について説明しました。

 乾いていない状態では、接着面の面積を広くしたり、ペースト状の粘土をつけたり、粘土に合った糊を混ぜたりすることで、接着部分を強固にすることができます。

 乾燥した粘土は接着面を目立たせたくない場合は粘土同士を濡らしてくっつけると良いです。

 強くくっつけたい場合は、接着剤に頼るのが最も簡単で失敗もしにくいです。

 粘土だけで作品を作ることが稀なジオラマ制作やコスプレ造形などの分野では、頻繁に接着剤を利用する場面が出てくるかと思います。

 自分が作ったねんどやくっつけたい素材に合わせて、適切なものを選ぶようにしてください。

 当ブログでは、粘土の使い方やコツなどについて紹介していますので、ご興味があれば合わせて読んでみてください。

この記事を書いた人

造形材料メーカーで十数年勤務を経験。
作品に最適な材料選定の一助なれたら嬉しいです。

コメント

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