「2歳でねんど遊びさせたい」「2歳でも安心・安全に使えるねんどって何?」
2歳になっていろいろなことができるようになり、手先も器用になってきた子供の創造性を高めようと思った時、その選択肢に入ってくるのがねんど遊びかと思います。
2歳でも安心、安全に使える粘土の種類と選び方について解説したいと思います。
【2歳の子供のねんど遊びに使える材料】
- かんてんねんど
- play doh (小麦粘土)
- 小麦粉や片栗粉を使った自作ねんど
- お庭や公園で土遊び、砂遊び
市販のねんどで2歳以上対象と明示されているのが寒天でできた「かんてんねんど」と小麦でできた「play doh」です。
ほかにもおこめねんどやこむぎねんどなど、幼児向けのねんどとして、100均などで目にするねんどもありますが、大体が対象年齢3歳以上になります。
価格や素材感など、他の方法を選びたいという場合は、小麦粉、片栗粉を使用した粘土状の生地を自作して遊ばせるのも良いかと思います。
また、天然の土、砂などで遊ばせるのもこの年齢では選択肢に入ってくるかと思います。
以下では、それぞれの項目を個別に説明していきます。
かんてんねんど
かんてんねんどは、名前の通り、「寒天」を主原料にしているねんどです。
幼児用ねんどでよく目にするこむぎねんどは、3大食物アレルギーの原因物質である「小麦」を主原料にしています。
食物アレルギーの原因は主に食品に含まれる「タンパク質」とされていますが、寒天は基本構造が「セルロース」(紙のようなもの)で、タンパク質がほとんど含まれていません。そのため、食品へのアレルギーがまだよくわからない年齢の子にも、安心して使用することができます。
また、ねんどは水を多く含む性質上腐りやすい欠点があります。
通常は防腐剤などでこれを抑制していますが、かんてんねんどでは「にがり(塩化マグネシウム)を大量に入れて品質を保持しています。
よく食品を長持ちさせるのに塩漬けにしたり、砂糖漬け(ジャムなど)にしたりするイメージでしょうか。高濃度の塩分の中では、微生物が繁殖しにくい環境を作ることができます。
また、このにがりはほかに2つの役割があります。
一つは誤飲防止です。にがりはその名前の通り「苦い」です。そのため、子供が誤って口にれてしまった場合も、その苦さから飲み込まず、吐き出すようにできています。
二つ目は乾燥の防止です。にがりは空気中の水を取り込む性質があります(潮解性といいます)。この性質の為、かんてんねんどを長時間こね回してもなかなか乾燥したりぼそぼそしたりしにくいなどのメリットがあります。
いずれも小さな子供が使用することを前提に考え抜かれた材料だと思います。
バケツに数色入ったものが売られていますので、この時期から色を混ぜたり、並べたりするのは幼児期にはきっと良い刺激になるかと思います。
Play doh (プレイ・ドー)
Play doh(プレイ・ドー)はアメリカのハズブロ(Hasbro)が販売する小麦粘土です。
「Play=遊ぶ」、「doh=dough=生地」という意味で、遊ぶ為のパン生地といった意味になります。
国内で販売されている小麦粘土をはじめとする穀物粘土は対象年齢が3歳からのものが多いですが、play dohに関しては、2歳からが対象年齢となっています。
食物アレルギーには注意の必要な小麦が使用されている粘土なので、アレルギー体質の傾向のある子向けには避けた方が良いですが、かんてんねんどよりも使い勝手はよく、カラーバリエーションも豊富な点が魅力的です。
小麦粉や片栗粉を使った自作ねんど
子供に安全なものを安心して与えたいと考えた場合、自分が食べるものもしくは子供にも与えているものを使って自作するというのは、感覚的にも納得のいく方法だと思います。
特に2歳にもなると、離乳食の過程で、とろみづけに小麦粉や片栗粉を使用したものを食べさせたことがあると思います。
実際に使ったことがあるもの、余った食材を使ってねんどを作ればこれ以上に安全なものはありません。 実際に小麦粉を使ってねんどを作る場合、下記の生地がとても丁寧に粘土の作り方を解説してくれています。
また、小麦粉で作るねんどとは違い、片栗粉でねんどを作る場合、おいておくと流動してしまう塊のようなものができます。
水で溶いた片栗粉は力を入れると固くなり、力がなくなると形が崩れるという一般的なねんどと違った性質があります(ダイラタント流体といいます)。
同じような粉でも水に溶くといろいろな性質を持つという面白い体験になるかと思います。
ただし、遊んだ後は四方が無茶苦茶汚れるので新聞やビニールシートなどを床に敷いて万全な状態で遊ぶことをお勧めします。
お庭や公園で土遊び、砂遊び
土遊びや砂遊びには年齢制限はありません。
ただ、公園など公共の場所での砂遊びなどは、ノラネコや鳥などの生物のまた利用することがあり、衛生的に心配される方もいらっしゃるのもわかります。
特にそういった点で気になる場合は、無理に土遊びなどをさせず、上記の2つの選択肢を選ぶことをお勧めします。
多少の汚れや自然と触れ合うことは免疫の獲得にもいい!と思う保護者の方は、どんどん土遊び、砂遊びをさせてあげてください。
特に土遊び、砂遊びは上の二つと違って「材料が大量にある」「遊べる範囲が広い」といったメリットがあります。
砂場や土に水を流したり、土を型にはめて形を作ったり思い思いの遊び方を子供にさせてあげるとよいと思います。
この遊び方は、衣服、靴はもちろん、手足や顔などもダイナミックに汚れますので、プレイウェアを着させたり、遊んだ後の手洗いなどはしっかりとしてあげてください。
さいごに
2歳になったこともがあそべるねんど遊びについて解説しました。
3歳になると市販のねんど材料は一気に増えますが、2歳児OKを公式言っているのは調べた限り「かんてんねんど」と「play doh」の2点だけでした。
この年齢の子供の遊びは特に「安全」に気を遣う頃かと思います。
まだ他の教育にあまりお金のかかりにくい時期ですので、安全を買うと思って対象年齢2歳以上のねんどを選んであげると良いです。
2歳は一気にいろいろなことができるようになる時期で、親としても様々な体験をさせてあげたくなりますが、焦らず、年齢にあった材料を選んであげてください。
3歳以降で使えるねんどに関しては下の記事で紹介していますので、気になる方はご一読ください。