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レジンの種類と特徴【UVレジン・2液性レジン 他】

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レジンってよく聞くけど何のこと?いろんなレジンがあるけど何をどう使えばいいの?

ハンドメイドでよく使われるUVレジンやフィギュア複製に使われるレジンキャストなど、それぞれの素材、種類とメリット、デメリットについて解説します。

目次

レジンの種類

造形分野でのレジンは主に型に流し込んで固めることで形を作る材料のことを指します。その中でも素材の種類や特徴によって分けられています。よく呼ばれる名称では下記のように分けられます。

  • UVレジン
  • 2液性レジン
  • レジンキャスト

それぞれのより詳しい特徴や使い分けについて、詳しく説明していきます。

UVレジン

UVレジンは、主にハンドメイド分野や模型分野で使用される紫外線硬化型の樹脂のことを指します。

市販されているUVレジンはアクリル樹脂でできているものが多く、樹脂自体の高い透明性が特徴です。

UVライトなどで強い紫外線を当てると数十秒~数分で硬化する点が大きな特徴です。太陽光に含まれる紫外線でも硬化します。

特に短時間で硬化させる場合、反応に伴い高い熱を発生させることと、他のものに比べて高価であることなどから、数センチ程度の小さめの作品をスピーディに作ることに向いています。

デメリットとして、硬化物が少し柔らかく、研磨などに向いていないものが多いこと、空気に触れている面がべたつく可能性があるなどがあげられます。

→UVレジンとジェルネイルのジェルは違うの?

 紫外線で硬化するアクリル樹脂という点では、UVレジンとジェルネイルは同じ成分と特徴を持っているといえます。

 しかし、ハンドメイドで使用されるUVレジンは厚い作品でも中まで固めることができますが、ジェルは数㎜までしか固まらず、それ以上厚いと中まで固まりません。

 UVレジンの作品のトップコートにネイル用のジェルを使用することはできるかもしれませんが、ジェルだけで作品を作るのはかなり薄いものしかできないと考えてください。

2液性レジン

2液性レジンは、ハンドメイド分野やDIYのトップコートなどで使用される2液混合型の樹脂を指します。

主にはエポキシ樹脂でできているものが多く、対候性が高く、表面平滑性が高いことが特徴です。

主剤と硬化剤を適切な分量で混合し、型に流し込んでから数時間~1日程度で硬化します。

硬化反応は熱硬化反応の為、高温であるほど早く硬化しますが、早く硬化させようとすると硬化反応熱も高くなってしまうため、熱のコントロールが利かず、発煙や変色などをおこす可能性があるので、室温の範囲内で固めることをお勧めします。

デメリットとしては、他に比べると硬化に時間がかかることと、黄変する時間がやや短いことが多いことです。低黄変タイプの製品も出ていますので、デメリットは他に比べると少ない印象があります。

似た形状のものを多めに作りたいときは、UVレジンよりもこちらを使用する方がメリットが多いです。

レジンキャスト

レジンキャストは。フィギュアや模型などの複製に使用されることが多いレジンで、2液を混合するタイプのレジンです。

素材はウレタン樹脂が使用されることが多く、他に比べて安価であることが最大のメリットです。不透明のものが多いですが、透明のものもあります。他のモノよりも黄変しやすい為、型を抜いたものの上に着色をする前提の作品などはこれを使用するとよいと思います。

ウレタン樹脂の場合は、材料の特性上、水分と接触すると気泡(二酸化炭素)が発生してしまうので、型が湿っていないか、保存時に水が入り込まないかなどは注意する必要があります。

使いにくい部分も多いレジンですが、使いこなせるとコストを抑えられるので、最終的には重宝します。

レジン作品制作に欠かせない型について

レジンは基本的に型に流して使用するため、ほぼ確実に型が使われます。

 レジンの作品をとるのに使用される方はほとんどがシリコーン製です。そのため、食品の為に販売されているシリコーン型なども使用することができます。

 フィギュアなど、原形を自作する場合は、自分で型を取る必要があります。

 10㎝程度を超える大きい作品は液体状の型取りシリコーン材を使うとよいです。  ハンドメイドアクセサリーのチャームのような数センチの作品であれば、粘土状のシリコーンに原型を押し付けて半型を取ることのできるブルーミックスや、お湯で温めるとやわらかくなる「おゆまる」(ポリエチレン)などを使うこともできます。

もこもこ作品を作る発泡ウレタン

 フェイクスイーツ作品などでカップケーキなどの作品を作る際に、型に流すと数倍に膨れ上がり、スポンジの様に気泡を内包させるタイプのレジンもあります。

 発泡ウレタンという材料になりますが、レジンキャストで使われる素材と基本は同じで、意図的に液内に水を配合させることで、2液を混ぜた時に二酸化炭素を発生させて気泡を内包させる仕組みのレジンになります。

 入れた液よりも大きくなるので、大きさのコントロールが難しいことと、少量ではうまく発砲せず、内包する気泡が十分でなくなる場合があるなど、使用の際に癖が強く少々使いにくいレジンになります。

 握って触感も楽しむようなアクセサリーなどに使うと特徴的な作品を作れると思います。

まとめ

 レジンの種類と特徴についてまとめました。

 特にUVレジンは、ハンドメイド分野で一気に人気になり、レジンといえばUVレジンというくらいに認知されています。

 しかし、作品によっては、UVレジンよりも適したものがある場合がありますので、いろいろなレジンの特徴を踏まえて、あった作品作りに役立ててください。

この記事を書いた人

造形材料メーカーで十数年勤務を経験。
作品に最適な材料選定の一助なれたら嬉しいです。

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